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コンシェルジュ コラムバトン

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添乗員は子育てコンシェルジュ~パリ編~
2022.03.29
勿来・田人地区保健福祉センターの子育てコンシェルジュ 今野です。

新型コロナウイルス感染症対応でなかなか外出できる状況になく、子育て中のみなさん、特に外遊びが好きな子どもたち、保護者の皆様は苦慮されているところと思います…。

コロナ禍も3年目、なかなか終わる気配がなく旅行好きの方は出かけたくてウズウズしているのではないでしょうか。

私もそんな一人です。
そこで今まで家族と訪れた国と感じた事などについて書いてみたいと思いたちました。
子育て中の皆さん、旅行好きのお母さん、お父さんの息抜きになったらと、その国の子育て事情なども交えながら、徒然に書いていこうと思います。
添乗員は子育てコンシェルジュ、よろしければお付き合いください。

フランスの首都、花の都パリ。我が家が訪れたのは年末でしたので、大通りを飾るイルミネーションが圧巻でした。
シャンゼリゼ通りは「世界で最も美しい通り」とも言われ、高級菓子店やブランドショップが立ち並び、老若男女みんなが粋なファッションで身を包んでいる。多感な時期の娘が「おばあちゃんまでがおしゃれ」と感嘆していました。

同じパリにあるエッフェル塔は象徴的な名所の一つですが、その近辺には、片腕いっぱいにお土産品をぶらさげ
「ワンユロ、ワンユロ」(One Euro=1ユーロ)
と言いながら観光客に無理やり商品を渡そうとする売り子さんが複数いました。
シャンゼリゼ通りの人達とはあきらかに違う薄汚れた服装、乾燥した頬や手、年ごろは10代前半でしょうか。他の国でも「ワンダラ、ワンダラ」(One Dollar=1ドル)と、観光名所で同じような光景をよく見かけます。

その対応については添乗員によって違いがあります。
ある国では現地ガイドが「彼らはとても貧しい。彼らが売っている物を買えば商売になり、売れれば得られたお金を払い、その夜は温かい物を食べることができるかもしれません」と言っていました。しかしほとんどの添乗員は「近づかないでください」と釘を刺し、私達も避けるようにして通り過ぎてしまいます。実際に危険な目にあう可能性もあるからです。

エッフェル塔で見かけた売り子さんはまだ少年だったので格別に印象に残っています。 日本ではこのようなことを見かけることはありません。もしあったら大変なニュースになって児童相談所が保護し、温かいご飯をお腹いっぱい食べさせて教育も受けさせてくれるでしょう。こういう点、日本は子どもに優しい国です。

しかしどの国にも光と影があり、日本にも表に出てこない子どもの貧困があります。
この飽食の時代、食品ロスをなくそうと啓発活動がある一方で、ご飯を食べることができない子どもたちがいます。私は「子供の貧困」と言われても別の世界の事のように感じていました。しかしある時、食べる物がないから朝ごはんを食べずに来た、という3才の女の子に会った時に初めて身近に感じ、貧困は自己責任ではないことを実感したのです。

いわき市では子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることがないよう、生活に困窮する子育て世帯等への様々な支援を行っています。どこに行けばよいのかわからない時には一番近くの市役所「おやCoCo窓口」にご相談ください。
適切な窓口等をご案内いたします。